こんにちは、院長の小西です。
2023年も半分を過ぎましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は2023年もおかげさまで多くの講演会のご依頼をいただきました。今回はその様子を少し紹介したいと思います。
6月には、日本で最も臨床医が集まる会員数約1万人の日本顎咬合学会学術大会総会で、国際フォーラムにて講演をしました。
日本顎咬合学会とは、臨床医が行う虫歯治療、歯周病治療、補綴治療など歯科治療全般の治療が集結し、特に噛み合わせを重要視している40年以上の歴史ある学会です。
私がこの学会にはじめて参加したのは9年前です。当時も日本を代表をする著名な先生方の講演を聞いて治療の素晴らしさに感動したり、一般会員の症例発表を聞いて全国にはレベルの高い先生がこんなにいるのかと焦りを感じたりとその感情は今も鮮明に覚えております。
それからは、向上心がより掻き立てられ、日々の臨床以外の時間、お給料は全て勉強などの自己研鑽に注いできました。
そして、この学会ではじめて症例発表をし、優秀賞をいただき、後に、症例発表で全国の若手歯科医師で学会史上最年少で最優秀賞をいただいたりとこの学会には大変思い入れがあり、今回このご依頼は大変感慨深いものがありました。
実は、この講演は3年前にいただいておりましたが、新型コロナ感染症の影響で実開催は3年ぶりのため、3年経っての講演となりました。
今回、私が講演した内容は、口腔内がボロボロ、グラグラで崩壊してしまった患者様にどのように治療を進めていくか、補綴治療(インプラント、被せ物、義歯)の要点や治療計画から噛み合わせの重要性まで解説しました。
私の講演はテーブルクリニックという講演形式ですが、国際フォーラムの大きな会場で講演する先生が10名ほど各ブースでスライド講演および実技解説をします。
参加者つまり受講生は自分の興味のある講演を出入り自由で聞くことができます。しかし、講演する先生からすれば、興味がなければ受講生も少なくなりますし、聞いていただいたとしても面白くない、勉強にならないと思われれば、受講生が去っていかれますので非常にシビアな形式の講演です。
幸いなことに、私の講演ではブースの定員の50名満席で立ち見ができるほど盛況で、講演中は誰も席をたつことなく食い入るように講演を聞いてくださり、私も安心して講演をすることができました。
この講演後、様々な方面から依頼講演や依頼執筆をいただき、今後さらに忙しくなりそうですが、受講していただいた先生方が日々の臨床で患者様に治療として還元してもらうことで、間接的ではありますが多くの患者様のお役にたてるのではと思っております。
今年、上半期で依頼を受けた講演は学会以外にも多く、月に3件程のペースで講演を行っております。そのほとんどが欠損補綴治療であるドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)、インプラントの内容で、どのように噛み合わせを治療していくかという知識や技術をお伝えしています。
現在、インプラント治療をする先生は多く、歯がなくなった治療では日本では主流をなしております。ただ、どうインプラントを埋入するかという講演はよくあるのですが、どのような治療計画をたて患者様が困らないように予後を予測しながら、噛み合わせを考慮していくという考えが何より重要だと私は考えております。
また、臨床ではインプラントだけでは全ての患者様に対応できないため、ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)の知識や技術も解説しています。
しかし、残念ながらこのような技術は数回講演を聞いただけで身につくものではありません。実際、臨床ではつまづくことも往々にしてあると思います。歯科医師の先生方におかれましては、そのフォローアップをする場もありますので、機会があればご参加いただければと思います。
2023年下半期も講演活動に注力しつつ、臨床においてはクリニックのスタッフと力を合わせて、私のもとに来られる患者様が良くなるよう全力を注いでいきたいと思います。
このは歯科クリニック 院長 小西浩介